西原村復興へのかかわり

こんにちは。現在、取り組んでいる西原村災害公営住宅整備事業のことについてお話いたします。

私たちは、2016年4月の熊本地震以降、熊本県西原村の復興活動にかかわり続けて参りました。2016年5月から10月頃にかけてkulos(クロス:熊本の建築家グループ)で西原村小森仮設団地内にある集会所(みんなの家)を設計させて頂きました。この「みんなの家」では、いろんなイベントや建築相談会などにボランティアとして関わり続けております。仮設団地と仮設集会所は、地震以降2年間という限られた期間だけ認められた建築ですが、実情は2年を経過してもしばらく使われる見通しのようです。

その後2017年9月、西原村の地震復興活動の一環として取り組んだ西原村災害公営住宅整備事業(山西地区・河原地区)プロポーザルにおいて私たちの提案が採用されることになりました。現在その工事の真最中です。私が担当する山西地区の集会所は、敷地内に45戸もの住宅を優先して建設することから、全体工程計画の関係で着工待ちの状態が続いております💦。工期が押しせまってくる時期なので、集会所担当者としては少々心配しております。

ということで、工事現場の風景とまだ軸組模型状態の山西地区集会所です。

4月はハワイの建築月間

2018年4月5日から28日まで米国ハワイで建築月間 2018 Architecture month が開催されます。AIA(アメリカ建築家協会)ホノルル支部主催。

ほとんどのイベントが無料となっています。特におすすめは、4月27日の映画や、4月28日の建築ツアー($15/person)です。

建築ツアーは、アラモアナSCから西に徒歩20分にある「カカアコ地区 Kakaako」を歩きます。カカアコはウォールアートで有名ですが、カフェやレストランも充実していて近年オアフ島で注目のエリアのようです。

幸運にもこの時期にハワイに行く機会がある方はイベントに参加してみるのはいかがでしょうか?

APRIL 27 – Free Oahu Public Film Night: Big Time


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You are invited to come the view a free film of interest to the design-minded.  The film might be followed by a panel discussion by AIA Honolulu member-architects on the issues that were raised by the filmmakers.

Film Title: Big Time (1h 33m) Read More.

  • When:  Friday, April 27, 5:30pm – 8:00pm
  • Where: Center for Architecture, Honolulu

Cost: Free (suggested donation at the door)


APRIL 28 – Architectural Walking Tour: Kaka’ako

Register Online Today – Advanced Registration Required!

The public is invited to join in a Walking Tour of Kakaako, led by AIA member-architects, on Saturday, April 28 – a rare opportunity to explore the area’s rich history and future vision from a design perspective.

When:   Saturday, April 28, 3pm-6pm

Over the course of two hours, walkers will learn about architecturally significant historic and recent buildings and spaces in an area of urban Honolulu that has been the focus of so much attention in recent years.

Cost:  Walking tours are $15 per person. Advanced reservations required.

AIA Honolulu
http://www.aiahonolulu.org/

現在、MAISON HERMÈSのガラスブロック・ファサード全体が見られます!

フランスの高級ブランドであるエルメスの日本旗艦店が「メゾン・エルメス(レンゾ・ピアノ、2001)」です。東京・銀座の数寄屋橋交差点近くに建っています。隣にあったソニービル (芦原義信、1966)」が解体されて、現在、ガラスブロックのファサード全体が一望できます。夕暮れ時になると、そのファサードを透過した光がぼんやりと銀座の街を照らしていました。

外堀通りをはさんで向かいにある東急プラザ銀座(日建設計、2016)」の高層階や屋上テラスからの眺めがおすすめです。ちなみに、熊本県のアンテナショップ銀座熊本館は「東急プラザ銀座」の向かいにあります。

MAISON HERMÈS 2001

Ginza, Tokyo
Renzo Piano Building Workshop, architects
in collaboration with Rena Dumas Architecture Intérieure (Paris)
Ove Arup & Partners (structure and services)

http://www.rpbw.com/project/maison-hermes

建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの

東京・六本木の森美術館で日本の建築に関する展覧会が開催されます。

キュレーションは藤森センセイ、国宝・待庵(原寸)や丹下健三「自邸」(1/3)の再現や、Rhizomatiks ライゾマティクス によるインスタレーションなどもあります。展示セクションは以下の9つのテーマです。(公式サイトより引用)

リアルにもヴァーチャルにも面白い空間体験が出来そうです。

1. 可能性としての木造
日本の気候風土が育んだ木の文化は、持続可能なシステムと言えます。伝統建築の壮観を伝える精巧な学術模型や大工の秘伝書、伝統的な木構造に触発された近現代の作品、本展覧会のために制作された最新プロジェクトなどを展示し、その未来を思考します。

2. 超越する美学
もののあはれ、無常、陰翳礼讃など、日本の美意識には超越的な姿勢があります。信じがたいほどの精細さと大胆さが溶け合い、シンプルという言葉すら超えた表現は、日本の建築の中にも受け継がれる遺伝子のひとつです。現在、世界が注目する日本人建築家たちにも通底する超越的な美学に焦点を当てます。

3. 安らかなる屋根
日本建築の遺伝子に屋根があります。覆われた形が自然環境を安定させ、人間のさまざまな行為を包み込み、機能的であることで変わらない安心感を象徴します。気候風土の中で洗練されたこの形が、近現代の建築家にいかなるインスピレーションを与えてきたか、屋根が内包する可能性に迫ります。

4. 建築としての工芸
建築を工芸とみなしたらどのように捉えられるでしょうか。明治期に西洋から建築という概念が持ち込まれる以前の日本には、例えば日光東照宮の社殿の彫刻に顕著にみられるように、匠の技や意匠から継承されてきた「部分」の集積が「全体」即ち建築物をなす、高度に成熟したものつくりがありました。このような工芸性は遺伝子として近現代の建築にも脈々と流れています。

5. 連なる空間
厳密に空間を分け隔てなくても、建築が私たちの暮らしを豊かにすることを、日本の伝統は世界に示しました。厚い壁で内と外を区別したり、部屋の機能を固定化するのではなく、実用性が見た目の美しさにもつながる建築。近現代に発見され、現在も生き続ける開かれた空間の理想像を、それぞれの建築家の個性を引き出しながら展示します。

6. 開かれた折衷
グローバルな世界の中で、自国の建築はどうあるべきなのか。西洋文明の外にありながら、世界で初めてこの問題に本格的に立ち向かったのが日本人でした。答えを求めて世界を一周した建築家・伊東忠太の模型をはじめとした貴重な資料群を通して、近現代における日本建築の冒険を紹介します。

7. 発見された日本
「伝統」は見出されるものだとしたら、国外から発見された日本の姿も、いま、あらためて考察すべき知の資産です。来日したフランク・ロイド・ライトやアントニン・レーモンドから、現在第一線で活躍する作家まで、国外の作家が創造的に捉えた日本像を紹介します。展示資料に感じられる極東の島国への熱いまなざしが、未来の日本像を後押しします。

8. 集まって生きる形
日本には古来、縁が作り出す場が連綿と存在しました。伝統的なコミュニティが息づく集落を精緻に実測したデザイン・サーベイや雪害に苦しむ農村問題、現代における福祉の問題など、建築が社会に向き合った事例を紹介します。

9. 共生する自然
日本人は自然に畏怖の念を抱き、崇高なものとして信仰の対象としてきました。そうした自然観はどのように日本の建築に反映されてきたのでしょうか。寺院から美術館建築まで、建築は環境との境界を曖昧にしながら、人が自然と対峙するための場を提供し、日本の自然観を未来へ伝えています。

建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの

会期
2018.4.25(水)~ 9.17(月) 会期中無休
開館時間
10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
公式サイト:https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/japaninarchitecture/index.html